

フリーランスか、正社員か。両方を経験したEMが語る、自分らしい働き方の選び方
「フリーランスとして独立すべきか、正社員として組織にコミットすべきか迷っている」エンジニアとしてキャリアを重ねる中で、このような壁にぶつかったことはないでしょうか。 今回お話を伺ったのは、東証プライム上場のWeb事業企業でエンジニアリングマネージャー(EM)を務める古賀みゆきさん。 文系出身でWebエンジニアとなり、3社での正社員経験を経てフリーランスへ独立。その後、再び正社員EMへとキャリアをシフトさせています。 フリーランスと正社員の両方を経験してきた古賀さんに、それぞれの働き方のリアルと、変化に柔軟に対応するキャリアについて伺いました。
目次
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プロフィール

古賀みゆきさん
エンジニアリングマネージャー
新卒でWeb系企業に入社し、開発エンジニアとして3社を経験。コロナ禍をきっかけにフリーランスへ転向し、チームリーダーを経験。その後、Findy Freelanceを通じて東証プライム上場のWeb事業企業に業務委託として参画。参画からわずか4ヶ月で正社員登用の打診を受け、現在は同社のエンジニアリングマネージャーとしてチームマネジメントや採用にも携わっている。
正社員からフリーランス、そしてEMへ。自分の強みを軸に広げてきたキャリア
ーまずは、古賀さんのこれまでのキャリアについて教えてください。
新卒でECサイトの開発会社に入社し、正社員として3社を経験しました。3社目の時にコロナ禍となり仕事が少なくなったことをきっかけに、30代前半でフリーランスとして独立しました。
フリーランスとしてWebアプリ開発やDX支援に携わった後、Findy Freelanceを通じて、大手Web事業会社へ業務委託として参画。参画後に打診をいただき、現在は正社員のエンジニアリングマネージャーを務めています。
【古賀さんのキャリアハイライト】
- 1〜3社目(正社員): JavaやPHPを中心としたWebアプリ開発に従事
- 独立(フリーランス): TypeScriptへの移行を自ら提案・推進。チームリーダーも経験
- 現職へ参画: 業務委託として参画後、声をかけられたことをきっかけに4ヶ月で正社員化・EM就任
ー早い段階からチームリードやマネジメント領域を意識されていたのですね。
そうですね。周りを見渡すと技術に特化した凄腕のエンジニアがたくさんいて、自分は「技術のスペシャリスト」としてトップを走るタイプではないと自覚していました。
一方で、自分一人で成果を出すこと以上に、チーム全体の力を引き出すことで、より大きなアウトプットを生み出せることにも魅力を感じていたんです。
そうした経験や自分自身の強みを踏まえて、早い段階から、チーム全体のアウトプットを最大化するマネジメントへキャリアの軸足を広げていきたいと考えるようになりました。
「安定性の低さ」や「やりたいことができない壁」の乗り越え方
ー 一般的に「フリーランスは安定性が低い」というイメージを持たれがちですが、実際はいかがでしたか?
案件が途切れる不安については、数ヶ月分(目安として3ヶ月分程度)の貯蓄を持っておけば極端に焦る必要はありません。
むしろ当時は子供がまだ小さかったのですが、平日に子供が熱を出しても夜間や土日に稼働時間を調整できるなど、柔軟に働けるメリットの方が大きかったですね。
ーフリーランスに関しては「指示された作業しかできず、やりたいことができないのでは」という懸念の声も耳にします。
確かに、会社によっては「業務委託」と「正社員」の区分が厳格で、任される範囲や情報に壁があるケースもあります。
ただ、それは本人の動き方次第で変えられる部分も大きいです。
私は現場に入ったら、まずは任された開発業務で確実にアウトプットを出し、徹底的に信頼のベースを作りました。
その上で「開発効率を上げるためにTypeScriptへ移行したい」「体制強化のために人が必要」と提案・交渉し、未経験の技術スタックへの挑戦や、メンバーをつけてもらったチーム化を実現していきました。
また信頼を得て裁量を広げる上では、「事業側の担当者と直接コミュニケーションを取ること」も意識していました。間に人を挟むとスケジュール感や意図にズレが生じがちですが、直接会話をして本質的な課題を汲み取ることで、より価値の高い提案ができるようになります。
指示待ちにならず、自分から意思決定の輪に入り込んでいく姿勢があれば、フリーランスであっても大きな裁量を持って働くことは十分に可能です。
正社員オファーをきっかけに広がる選択肢
ーその後、業務委託から正社員になられたわけですが、どのような経緯だったのでしょうか。
現職の会社は、業務委託の段階から垣根なく色々なことを任せてくれる環境で、やりづらさを感じていたわけではありませんでした。その中で「正社員としてチームを任せたい」と熱心にお声がけをいただいたことがきっかけです。
条件面でもフリーランス時代と同等の水準で調整していただけたことや、一定規模以上の組織でプロダクトやチームの根幹に深く関われる魅力があったため、正社員へ戻る決断をしました。
ー実際に両方を経験してみて、双方の魅力や特徴をどう捉えていますか?
二つの働き方はトレードオフの関係にあると感じています。
- コードへの集中と柔軟性なら「フリーランス」
- 稼働時間の融通が利きやすく、純粋な技術研鑽や開発業務に集中しやすい
- 一方で組織の決定事項への関わりやすさは会社の方針に左右される
- 組織への深いコミットなら「正社員」
- プロダクトの意思決定や他部署との関係構築など深い部分に関われる
- 一方で社内イベントや運営業務が増えるため、純粋にコードを書く時間は減りやすい
どちらが良い・悪いではなく、自分が「今どの経験を積みたいか」によって適した選択が変わるのだと思います。
その時々のライフステージに合わせて、最適な働き方を選べばいい
ー古賀さんの今後のキャリア展望について教えてください。
私には新卒時代に自分や周囲がとても過酷な労働環境で苦しんだという原体験があります。そのため、「働くすべての人が幸せである環境を作りたい」という思いがキャリアの根底にあります。
上から降りてきた仕様通りに作るだけの開発は人を不幸にします。作る側と使う側が直接対話して本当に価値のあるものを作れる組織体制を、EMとして構築していきたいです。
ー 最後に、フリーランスへの転向やキャリアに悩んでいるエンジニアへメッセージをお願いします。
フリーランスと正社員のどちらかが絶対的に優れているわけではありません。
実際、現場で提案して価値を出せる一定のスキルやマインドがあれば、フリーランスから正社員へ戻ることも、その逆も十分に可能です。キャリアは一方通行ではなく、柔軟に行き来できるものだと感じています。
「今は技術を研鑽したい時期なのか」「組織づくりに関わりたい時期なのか」、あるいは「ライフスタイルを優先したいのか」。その時々の状況に合わせて、自分にとって最適な選択肢を選んでいけば良いのではないでしょうか。
【編集部コメント】
自身の強みを冷静に見極め、その時々の状況に応じて柔軟に働き方を選択してきた古賀さん。
実力をつけて主体的に動く姿勢さえあれば、「フリーランス」と「正社員」の境界線は思っている以上に滑らかで、自身のライフステージに合わせて行き来できるものです。
Findy Freelanceでは、単なる作業案件にとどまらず、将来的に組織の中核として期待されるような、やりがいのある案件を多数ご紹介しています。「今の働き方を見直したい」「次の挑戦の場を探したい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
