実装エンジニアから技術顧問へ。顧問に必要な2つのスキル
実装エンジニアから技術顧問へ。顧問に必要な2つのスキル

最終更新日: 2026-06-22

実装エンジニアから技術顧問へ。顧問に必要な2つのスキル

32歳でエンジニアへキャリアチェンジし、独学とSESでの修行を経てフリーランスへ転向した小林さん。 独立当初はミスマッチなどに苦労したものの、Findy Freelanceを通じて複数社の案件に参画して短期間で活躍の幅を広げ、現在は技術顧問としても活躍されています。 今回は小林さんに、技術顧問になるまでの道のりと、一線で活躍し続けるために必要なスキルについてお伺いしました。

目次

顧問に必要なスキルを磨ける裁量の大きい案件あり!登録してFindy Freelanceに相談ください!

プロフィール

  • 小林 大晃さん

    株式会社innolve

    ギタリストやコールセンター管理者など多彩なキャリアを経て、32歳で未経験からエンジニアへ転向。SESや事業会社でのテックリードを経て独立し法人を設立。 現在は自身が代表を務める株式会社innolveでwebサービスの開発/提供を行いつつ、並行して他社の技術顧問や開発エンジニアとして幅広く活動している。 Claude CodeやCursorといった生成AIを実務に深く組み込み、仕様書からの自動コーディングや、専門サブエージェントによる並列コードレビュー基盤の構築など、AI駆動による大幅な開発生産性向上を実現している。

ギタリスト、コールセンター管理者を経て。独立までの道のりと、最初の壁

ー改めて、これまでのご経歴と現在の働き方を教えてください。

実は元々、ギタリストやコールセンターの管理者、個人事業主として輸入業など、エンジニアとは縁遠いキャリアを歩んでいました。しかし、AIの進歩を目の当たりにして今の仕事が長くは続かないと感じ、32歳で一念発起してエンジニアへキャリアチェンジしました。

エンジニアに転職してからはSESで約5年間、コードの基礎から幅広く学んだ後、事業会社に転職しテックリードとしてアーキテクチャ設計や技術選定を担いました。その後Findy経由で副業の話をいただいたのをきっかけに法人を設立し、現在はAI開発案件に参画しながら技術顧問としても稼働しています。

ー独立はスムーズにできたのでしょうか?

独立して最初の案件は、カルチャーが合わず短期で終了してしまいました。相手に求められていることを正確に理解して動けていなかった、という反省があります。

当時担当してくれていたFindy Freelanceの担当に相談しながら、失敗した案件を一つずつ振り返り、求められているコアに対してどう動くかをチューニングしていきました。正直、Findy Freelanceじゃなかったら業務委託は続いていなかったと思います。

他エージェントにも登録していましたが、フィルターしてくれる案件の質やエンジニアへの理解度が全然違いました。「日中に子供の送り迎えがある」という個人的な事情も加味した上で案件を紹介してくれるなど、解像度の高さが安心して案件を選べる土台になりました。

失敗と試行錯誤の末に掴んだ案件選びの軸と「8:2の原則」

ーその経験から、どんな案件が自分に合うと気づきましたか?

試行錯誤の中で気づいたのは、「自分のバリューが出せるか」「AIを使える環境か」「今の領域から少し拡張できそうか」の3つが自分にとって重要だということです。

セキュリティが厳しくてAIが使えない現場もあるので、開発環境については必ず確認します。それと、自分から提案して手を挙げさせてもらえる裁量があるかどうか。大人数でルールが固まっている環境より、少人数でどんどんPDCAを回していくスタートアップの方が私はバリューを出しやすいです。

Findy Freelanceからご紹介いただいた3つ目の案件が、まさにそうでした。少人数でフロントエンドをすべて任せてもらえる裁量があり、「確実にバリューを出せるフロント実装」を軸にしつつ、「アーキテクチャの選定やAIコーディングの実践」という、当時の自分にとって少し拡張にあたる領域まで地続きで挑戦できたんです。結果として、非常に良いバランスで1年間継続することができました。

ー今の領域から少し拡張できそうかどうかとバリュー発揮のバランスは、どう見極めていますか?

企業のペインの中に、ここだけは外してはいけない肝があります。例えば0から1のフェーズなら、スピーディにアーキテクチャを組んでリリースまで完遂させること。その肝を押さえた上で、自分の時間や体力の余白から、どこまで拡張できるかを判断しています。

先方からの要求に100%の結果を出すのは当然ですが、100%全てを知り尽くした状態で入る案件というのは、この変化の激しい時代には絶対にありません。だからこそ、まずは外してはいけない肝を確実に見極めて信頼を担保する。

そのうえで、企業の要求に対して8割は今の自分のスキルでバリューを出し、残りの2割は「少し頑張ったら拡張できそうな領域」として自発的に手を挙げていきます。

この「企業が本当に求めているものを見抜く力」は、後に技術顧問として案件に入るときにも、そのまま活きてきます。

技術顧問というポジションに辿り着いたのは、AI案件への参画がきっかけだった

ー技術顧問として案件に入るようになったのは、どういう経緯でしたか?

フロントエンドのアーキテクチャができる方が当時少なかったので、そこでバリューを出せたことが入口です。Findy Freelanceから紹介いただいたAIエージェント自体を開発している会社や、AIをフル活用している会社の案件に入れたことで、「AI×アーキテクチャ」の実務経験が積まれていきました。

そこから直近、AI関連で悩みのある企業さんが増えたことと綺麗にフィットし、技術顧問という立場で引き合いをいただけるようになりました。

ー技術顧問として、具体的にどんな動きをしていますか?

直近では、AI駆動開発で工数を削減したいというペインを持つ会社にテックリード兼顧問として入りました。開発フローを丁寧に聞いていくと「仕様が固まっていない状態でコーディングが始まっている」「テストが手動で毎回工数が取られている」といった課題が浮かび上がってきます。

そこから「仕様書の自動生成→AIコーディング→自動テスト」という一気通貫のフローを設計し、各フェーズでどれくらい工数を削減できるか数字でロードマップを引いていきます。

顧問として働く際はコードを書く時間より、どこに手を打てば事業インパクトが最大化できるかを考える時間の方が長くなります。

顧問に必要なのは、「経営視点」と「時流を読む力」

ー顧問として働いていて、特に重要だと感じるスキルはありますか?

「経営視点」と、「時流を読む力」の二つだと思っています。

顧問になると、具体的なタスクよりも「工数を削減したい」「意思決定スピードを上げたい」といった抽象的な課題から相談されます。その言葉を細かく噛み砕いて、具体的なタスクに落とし込み、経営者が意思決定できる形でのアウトプットが求められます。そこで開発だけに留まらず、ビジネスサイドも含めた事業全体を見渡せる経営視点が必要になります。

時流を読む力は、市場が今何を必要としているかを先んじて理解する力です。最近はAI駆動開発で工数を一気通貫して削減したい会社が多いのですが、そこに実務経験と具体的なアイデアを持って入れるかどうかが、「今この人に頼みたい」と思われる直接の理由になります。時流を掴んでいるからこそ、企業のペインとフィットできるのです。

ー経営視点は、どのように身につけたのでしょうか?

私の場合、特別な勉強をしたというよりは、これまでの多様な経験の積み重ねだと思っています。

エンジニアとしては、スタートアップでテックリードを担った経験が大きかったです。1日1回リリースするようなスピード感の中で、キャッシュを意識し、複数の開発を抱えながら優先順位をつけていく経験を積みました。また、フリーランスとして法人を立ち上げてからは、バックオフィスも営業も全部自分でこなすようになり、経営者として見えていなかった部分の解像度がさらに上がりました。

エンジニア以外の経験も活きています。音楽活動をしていた頃から個人事業主として動いていたので、自分の強みをどう売り出すか、いかにマネタイズするかを考えることが自然と身についていました。その感覚が、クライアントの経営者が何に悩んでいるかを同じ目線で理解することにも繋がっていると思っています。

ー時流についてはどんな意識で捉えているのでしょうか?

実は、そこまで大それたマーケティングをしているわけではなく、「次にこれが流行りそうだな」という大枠を感じ取りながら、自分の「知的好奇心」が動くほうを選んできた感覚です。直近だと、AIが流行るだろうという大枠を感じ取り、その中で自分が興味があるところを選んで動き続けた結果、気づけば今のニーズとフィットしたポジションに立っていました。

案件探しの軸としてAIを活用できる環境を入れているのも、知的好奇心と市場の動きが重なるポイントだからです。自分が興味があることを突き詰めるのはエンジニアの得意なことだと思いますが、今後の市場も踏まえて考えられると、需要がある分野でより自分の能力を活かすことができます。

自分が培ってきた最前線の知識を、次の世代に還元していきたい

ー今後やりたいことや展望はありますか?

AIはしばらく主軸になっていくので、そこは外さずにいきたいと思っています。今後は自分が培ってきた最前線のエキスパートな知識を社員に還元していくことに力を入れたいです。社内でAIの研究チームを立ち上げ、専門的な研究を行って会社全体としてAIのエキスパートという立ち位置になれたら面白いと思っています。

一方で、まだAIのエキスパートにはなりきれていないと思っています。色々取り組んではいますが、仕事として触っていく以上、LLMの内部的なものをちゃんと理解する必要があり、今後の大きな分かれ目になると感じています。根本の部分を知っていれば、時代が変わってもある程度対応できる部分もあると思うので、伸ばしていきたいです。

【編集部コメント】

小林さんが顧問として必要だと語る力は、経営視点と時流を読む力の2つです。どちらも「エンジニアとして優秀であること」とは別の次元にあります。

企業のペインを抽象的な言葉のまま受け取らず、何がボトルネックでどう解決すれば事業インパクトが出るかを経営者と同じ目線で定義できるか。そして、市場が今何を求めているかを先んじて把握し、自分の経験とフィットさせられるか。この二つが揃ったとき、「今この人に頼みたい」というニーズが発生します。

興味があることを突き詰めるのはエンジニアの強み。ただ、その好奇心を市場の動きと重ねて考えられるかどうかで、活かせる場所の大きさが変わってくる。小林さんへのインタビューからはそんなメッセージを感じました。

Findy Freelanceには、顧問に必要なスキルを磨ける裁量の大きい案件やAIを活用できる環境の案件が揃っています。まずは登録してご相談ください。

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