──ご経歴についてお伺いできますでしょうか?
大学卒業後、商社にてインフラエンジニアとしてキャリアを開始しました。その後音楽配信事業、税理士法人、人材サービス事業などの企業でエンジニアキャリアを積み、会社員を辞めた後、1年ほど専業トレーダーとして株、先物・オプション取引などのトレーディングをしていました。その後、フリーランスとして再びエンジニアに。現在は法人化もして一人法人として案件を受けています。
会社員からトレーダー、そしてフリーランスエンジニアになった理由
──トレーダー、フリーランスエンジニアなど、会社員ではないキャリアを選んだ理由について教えて下さい。
就職活動の時から、いつかは独立したいと漠然と思っていました。ITエンジニアの仕事はアイデア次第で作れるものが無限に広がる点に魅力を感じ選びましたが、作ることにフォーカスしているだけでは、会社員としての成功はできないというなんとなくの壁を感じていました。
様々な現場を経験する中で、システム観点でのベスト=会社員としてのベストではないという場面が往々にしてあり、その点に葛藤を抱えていました。フリーランスであれば、様々な案件の中から自分にマッチしたものを選ぶことが出来るので、それらの葛藤は解消されました。また良い仕事をするとクライアントからの評価にダイレクトに繋がり、それに応じて報酬面も交渉していけるのでその点にやり甲斐を感じています。
フリーランスとして自己責任としてのプレッシャーももちろんありますが、クライアントからの信頼が得られれば任せていただける業務範囲も広がっていくので、その分やりがいも大きくなっていくという点をポジティブに感じています。
──フリーランスエンジニアになる前に、一度トレーダーを挟まれている背景について教えて下さい。
エンジニアの仕事をするにあたって、報酬面に縛られずにやりたいと思える仕事がしたいと思っています。エンジニア以外の収入源があることでそういった気持ちの余裕が生まれると考えたため、最低限の生計を立てられるまでを目標としてトレーダーをしていました。
単価面を考えると、エンプラ系企業の大規模リプレイス案件や、PMOなどマネジメントよりの案件を選んだ方が良いことが多いですが、やりたい方向としてはスタートアップ系の案件でアグレッシブにエンジニアリングをしていきたいと考えています。
職務経歴書は自身の営業資料。こだわりを持っている
──フリーランスになるにあたっての最初の案件獲得はどのように行いましたか?また、案件探しにおける工夫や努力について教えて下さい。
最初の案件獲得はあまり深く考えずに、Google検索して上位表示された大手エージェントを使いました。思いのほか高単価で選べる案件も多く、たくさんの魅力的な選択肢があるという点をポジティブに感じました。
職務経歴書には力を入れています。自身の営業資料となるので、1週間くらいは考え込みながら作り込みました。ただ年表のように経歴を書くだけではアピールにはならないので、どんな状況下でどのように考えて、どのように実践して、どのような実績をあげました、というストーリーを意識して書いています。
案件参画中も、今携わっている業務を今後対外的にアピールするとしたらどんなことがアピールになりそうか、市場価値が上がりそうか、ということを考えつつ、クライアントのためになるような提案を積極的にしていくことを心がけています。
生成AIの台頭の中で、提案型を突き詰める
──今後のキャリアプランについて教えて下さい。
現在参画中の案件でストレッチなチャレンジをさせてもらっているので、現状は目の前のことに精一杯向き合っていきたいと思っています。
今後は一人法人から、何人かのチームを組んで企業から案件を受託するという形ができるといいなと考えていたりします。
──フリーランスを目指す人へのアドバイスをお願いいたします。
現状のエンジニア売り手市場ではフリーランスになることのリスクはそこまで大きくなく、会社員に戻ろうと思えば戻れるので、気になるならちょっとやってみようかくらいの意気込みで始めてみるでも良いと思います。私自身はやってみたいなと思いつつも5、6年くらい決心がつかなかったので、もっと早くチャレンジしていればと思うことがあります。
フリーランスなりたての方向けでいうと、生成AIの台頭によりエンジニアリング業務の自動化が加速し、今までの人月かけてシステム運用・開発していくスタイルは変わっていくと思うので、合わせて良い条件で案件を受けれるフリーランスエンジニアも厳選されていくと考えています。そのため少し悲観的に構え、そのふるいに残っていけるようにスキルアップを怠らないようにしていかなければならないと思っています。
インフラでいえば、IaCだとTerraformがスタンダードになってきてますが、Terraformの簡単なコードであれば自動生成できるようになってきており、さらにそれが進んでいく中で、自分の市場価値をどこに置いていくのか、ということを意識する必要があると思います。
私はどうしているのかというと、提案型を突き詰めるという部分しか勝ち目がないと思っており、AWS使えます、Terraform書けます、といった単体の技術要素での勝負ではなく、それら技術を活用してどのようなビジネス的な価値を生み出せるかを意識しています。
最後に、今携わっている案件で5月1日に新しいサービス「EMETH GPU POOL」をリリースしました。このプラットフォームを通じて、世の中のGPUリソースを効率的に活用するためのエコシステムを実現します。ぜひご覧ください。

